11月23日は、7回目の中学入試説明会が行われました。お陰様で360名の定員は即日で締め切られ、その期待に改めて感謝をしたいと思います。
今回は私の話は短めにして、手をあげてくれた中学生20名が登壇しました。学校生活や授業の特徴、探究型学習、教科外活動など、横浜創英の教育のすべてを生徒たちが語ってくれました。生徒自身が「当事者性や主体」「社会と繋がる学び」をしっかりと理解しています。
学校文化の進化は、生徒たちから生まれる言葉の成熟から見てとることができます。その進化は、生徒を信じて学校運営を任せない限り望めないものだと思っています。説明会の司会、校舎案内の説明、質問への回答、すべてを中学生が担当してくれました。生徒一人ひとりが使う言葉の成熟が、学校の文化を組み立ててくれています。
社会と繋がる学びの場を持つことで、生徒は自分の可能性を探すことができます。新しい可能性を発見することによって自己が変化し、そのことが多様な個性を尊重する根となっていく。そうした土壌がこれからの学校には求められています。
可能性は、自分にしかできないことを信じ続けることです。自分にしかできないことだとわかっていても、他者がそれを信じて支えてくれると、とても安心します。学校が子どもたちにとって安心できる居場所になるといいなあと思うのです。「できない」ことを一人で嘆くのではなく、「できる」ことを周囲と一緒に信じ続けた時、生徒は安心の中で自分の可能性を開花させます。
ピアニスト辻井伸行氏の母辻井いつ子さんの講演での言葉を思い出します。大人が子どもの可能性を信じて居場所になるということは、こういう意味だろうなあと教えられます。
「子には人の可能性の素晴らしさを教えてもらいました。子は誰でも才能の種を持って生まれてきます。たとえ前例がないことであっても、それは我が子が前例になればいい。子にとって親は一番の支えです。あなただったらできるかもしれないと言ってあげることが、可能性を摘み取らず、子を信じることに繋がります」
説明会に参加してくれた保護者の方々の感想の一部をまとめてみました。
「貴校の教育方針を体現するように、生徒たちが能動的に生き生きと主体となって活動されている姿が素敵でした。発表されていた生徒さんの多くが中学1年生と伺い、大変驚いたのと同時に、貴校の取り組みが形になっていることを実感いたしました。 昨年とは違う雰囲気にも、進化し続ける貴校の勢いを感じています」
「保護者目線でいくと、最初の校長先生のお話に学校のアピールポイントが凝縮されていて、最後は涙が出ました。『とりあえず一歩踏み出してみる』 というお言葉がとても心に響いています。学び方に選択肢があること、選択の自由があること、これこそが真の学び方であることと考えさせられ、私たち親子も一歩前に踏み出そうと思います」
※<写真ぼかし> 登壇を待つ中学生たち。登壇前の少し緊張した面持ちは愛おしく、でもプレゼンの際の凛とした姿は誇らしく感じます。