12月になりました。2022年は多くのトップランナーの方にご来校いただいており、中学1年生は貴重なお話を聞く機会に恵まれてきました。本日のゲストは「DAcing Einstein(ダンシング・アインシュタイン)」を設立した脳科学者の青砥瑞人さんと、2度目の登壇である加藤光保さんです。
工藤校長はよく脳について話題にしますが、その脳科学について校長に教えた方が青砥さん。脳科学者と聞くと堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、青砥さんは終始笑顔を絶やさずに親しみやすい言葉で語ってくださいました。野球の指導を受けていた監督から教わった呼吸法や瞑想法(メディテーション)をきっかけとし、脳の面白さや可能性を知りたいと思うようになった青砥さん。当初は人見知りだった青砥さんが高校中退を経て海外のUCLAで学び、人間の脳の面白さを伝えたいと思うようになるまでにはさまざまな経験があったようです。それでも青砥さんを突き動かしたのは、脳への好奇心。君の中に好奇心があれば、どんどん追及していった方がいい。たとえ中途半端だったとしても、興味のあることをかけ算していくと他の人にはないものができるかもしれない。「もう1人の自分を自分で見てごらん?」そう語りかける青砥さんから、生徒たちは「自分目線で自分と向き合うことの大切さ(メタ認知)」と「問うこと、追及することの面白さ」を感じました。
筑波大学の加藤光保さんが教えてくださったのは、「問いのたて方・立ち向かい方」。発想される物から自由に連想し、次に広げた発想から狭めていく「ダブルダイヤモンド」と呼ばれるデザイン思考についてご紹介くださいました。具体例として出されたのはドラえもんの”どこでもドア”。そこからドローンや人口冬眠、そしてオープンイノベーションにまで繋がっていく流れは圧巻でした。問を決めたら、どういう方法を使ってこの問題に立ち向かうか、どういう風なゴールを目指すか。正しい問題を見つけて、正しい解決を見つける思考の形になぞらえて、加藤さんは最後にこんな言葉を送ってくださいました。「You are the diamond! (タンパク質も脂肪も核酸も糖もみんな炭素化合物)」。
青砥さんと加藤さん、希望溢れる素敵なお話をありがとうございました。