11月25日(金)の中1総合学習。来てくださったトップランナーは宮田裕章さんと山中大介さんです。
慶応大学医学部教授の宮田さんは、私達を取り巻く世界がデータの活用で変化していることを教えてくださいました。これまでの日本の制度では、平均的なものには優しくてもこぼれ落ちると途端に苦しくなるのが現状でした。しかし、データを上手く活用すると、時間をかけることなく一人ひとりに寄り添った内容が提供できるのだそうです。たとえばシングルマザーや持病を持つ子供たちのいる世代への生活保護などが、今よりも手前から行うことができる…宮田さんは、そういった状況を「最大”多様”の最大幸福」と呼んでいらっしゃいました。データ化によって新しい価値が生まれることに、生徒たちは驚愕し、宮田さんへ多くの質問が寄せられました。その1つひとつの質問に丁寧に答えてくださった宮田さん。その中で「データ化が進むことで知識を活用する仕事は消えていく」話題にも触れました。これから来る「物の見方が変わる世界」において、「社会に何が必要かを考えて率いる力」が必要であり、「誰かが大切にしている物を一緒に大事にできる人」であってほしいという宮田さんのメッセージを生徒たちは受け取りました。
次にご登壇くださった山中大介さんは、山形の庄内で地域課題を解決する事業をデザインする『ヤマガタデザイン』を創業して活動している方です。伝わりやすいキーワード「世の中の3つの≠」と「人生を幸せに生きるための3つの=」を力強く教えてくださいながら、社会や未来にワクワクしながら生きている大人の姿を見せてくださいました。そして、1人の夢ではなくみんなの夢として描けるように事業をデザインし、課題解決のビジネスによって面白い社会をつくりたいと力強く語ってくださいました。「社会をより良くしたい」「自分が価値を生みたい」「未来に希望を持ちたい」とおっしゃる山中さんの眼差しから、生徒たちは未来への希望を託されました。つくりたい未来を、自分たちの手でつくっていく。山中さんの前向きな姿勢が「自分をメタ認知すること」からであるとのお話しを聞いて、早速心がけようと思った人もいたのではないでしょうか。
宮田さん、山中さん。お話しいただきありがとうございました。